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  発達に遅れがあるこどもたちの子育てや発達の支援を行うとき、成人後を見据えた長期的な目標は非常に重要なテーマになります。長期的な目標を持ち、現時点で何をしてあげれば良いか、どういう点に重点を置いて育てていけば良いかを考えなければいけません。

  保護者を含め、教育観の異なる様々な人たちが、これからお子様と関わっていきます。相談機関に相談しても、機関の理念や担当者によって方針が異なることがあり、心理士も専門とする領域によって考え方は大きく異なります。医師もそれぞれ異なるアドバイスをするかもしれません。つまり、日本の発達障害のある人たちへの支援分野では確立されていないということです。目標や前提とする理論、考え方が異なれば支援の優先順位は異なり、統一したアドバイスを受けることができないことがあります。


  保護者の方に意識して頂きたいのは、子供達は成長とともに、『行動は変わる』ということです。障害の有無や程度、年齢に関わらず、人は新しい行動やスキルを学習します。知的障害が重い程、また、年齢が上がる程、学習の速度は遅くなり複雑な行動の学習が困難になりますが、教育的な支援や日々の関わりの中で多くのことを学習することができます。行動には、社会的に適切な行動も不適切な行動も含まれ、良い方向にも悪い方向にも行動は変わります。できるだけ早い年齢から日常生活や訓練場面で適切な行動を学習する機会を増やし、行動レパートリーを拡大する(できることを増やす)ことが教育的支援で最も大切なことだと考えます。

  のびすくジュニア共和校では『可能な限り社会に適応した活動的な生活を送る』ことを将来の目標に挙げます。提供できる学習の機会や障害の程度により、こどもたちが将来過ごす環境は大きく異なります。できるだけ制限の少ない一般的な社会に適応し、できるだけ楽しく活動的な生活を将来送れるようになることを目標として、今できること、考えなければいけないことに注目し、またお子様の可能性を広げていけるような支援を考えていきます。

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